雲の上とは言わなくても
地面から ほんの3メートル
刻みの低い 茶色の階段
踊り場挟んでもう10段

旅客機は 髪の毛をかすって
雪は 頭のすぐ上から降る
急ぎ歩きの人達は 白い息
見慣れた景色 違うのはこの目

今は忙しなく過ぎる1月で
ここは排気ガスをまたぐ歩道橋
「一足お先」と 呟いて僕は
誰より先に 雪を食べた