私の消えた この『セカイ』で
機械となった身体だけが動き続ける
この異様を笑う私は もういない
この異形を嘆く私は もういない

『死とは甘美なものである』と
かつて唱えた者がいた
それを生の逃げ道にしてはならない
なぜなら生を全うしてこそ死が訪れるから
生から逃げた先は『無』なのである

兎に角 今この身体を包む快感は
自らを消したふりをして得た
『擬似的な死』によるものではなく
今私が全うする生の裏面から
蝕むように滲んできた
『真なる死の影』がもたらすものなのだ