「こんな時間にどうしたんだい?」
右腕が見せる勇気
左腕が見せる恐怖
その間で揺らぐのは
真夜中の街灯と僕の影
「こっちのセリフだろ」

周りの黒が染み込んできて
きっと時間も無いのだろう

思い切り伸ばした手から
数万ボルトが流れ込む
初めて声を聞いた相手が
自分の息を止める機械―――

――――処刑終了のベルの音。